内部紛争案件の分類と法律相談事例について(一問一答式)後編
(「内部紛争案件の分類と法律相談事例について 前編」はこちら)
3.現経営陣(現取締役)対株主
「現経営陣対株主」の場合でも,内部紛争案件になるのですか。
一番多く、かつ、深刻な対立になることも多いテーマ(分類)です。相談や案件の内訳も、非常に多いのが特徴です。
「現経営陣対株主」の場合に多い、主な相談事例を教えてください。
- 1.現経営陣(多数派)対株主(少数派)
- 2.現経営陣(少数派)対株主(多数派)
- 3.現経営陣(同数)対株主(同数)
極めて多岐に亘りますが、まずは便宜上、それぞれの保有株式数(割合)が多数派なのか少数派なのか(或いは同数か)によって分類されます。
現経営陣側が多数派(株主)の場合、多数派が勝つわけですから、争いにはならないのではないですか。
いいえ。会社法上、少数株主の利益等を確保するための諸々の法的手段が用意されています。そのため、現経営陣側が多数派(株主)の場合でも、法的紛争に発展し得ます。