内部紛争案件の分類と法律相談事例について(一問一答式)前編
内部紛争案件の内容を、もう少しテーマ別に教えてください。
内部紛争案件は、色々な分類方法がありますが、ここでは、
- 1.現経営陣(現取締役)対現経営陣(現取締役)
- 2.現経営陣(現取締役)対旧経営陣(旧取締役)
- 3.現経営陣(現取締役)対株主
- 4.株主対株主
に分けて説明させていただきます。1~4は、それぞれ重なり合う場合もあります。例えば、現経営陣や旧経営陣が株主である場合は、1~2と3~4が重なり合うことになります。
1.現経営陣(現取締役)対現経営陣(現取締役)
「現経営陣対現経営陣」の場合でも、内部紛争案件になるのですか。
内部紛争案件、といっても、必ずしも紛争が現実化した場合に限られるわけではありませんし、現経営陣同士でつばぜり合いをしているケースもあります。
実際の相談や案件でも、例えば利益相反取引や競業取引の問題など、「現経営陣同士での深刻な対立は望まないけれども、今抱えている問題を建設的に解決する前提として、法的にどのように考えたらよいのか教えて欲しい。」という相談が寄せられることは良くあります。
「現経営陣対現経営陣」の場合に多い、主な相談事例を教えてください。
- 1.役員報酬問題
- 2.利益相反取引問題
- 3.競業避止義務問題
- 4.忠実義務問題
- 5.名目役員問題
色々な相談・案件がありますが、上記5つの相談・案件が比較的多いです。
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